*****************************************
鹿児島の市電の歴史は古く、創業は1912年(大正元年!)に鹿児島電気軌道株式会社が路面電車の運行を開始したことに始まります。
その後、路線の新規開通や廃止を経ながら、現在は市内北部の鹿児島駅前から、南部は谷山まで、総延長13.1Kmを結んでいます。
今も半世紀以上前に製造された車両が走るなど、古きよき時代の面影を残す傍ら、近年では車両の更新や軌道の緑化が進み、近代的な都市景観の向上にも役立っています。
(ちなみに、新緑豊かになるこれからの季節が見ごろですよ!)
速度は自動車やバスよりも少し遅いくらいですが、渋滞知らずの優れもの。料金が財布にやさしい(大人:一律170円)のも嬉しいところです。
*****************************************
そんな鹿児島市民にとってなくてはならない存在の市電ですが、なんと車両を貸切にして様々なイベントを開くことができるそうです。専用に改装した車両もあるとか。
鹿児島市職員として、これは経験しなければ!ということで、3月のまちあるきは(ほぼ歩いておりませんが)、貸切電車の車内からお届けします。
用途はもちろん、のんかた(鹿児島弁で飲み会の意)です!
*****************************************
1 乗車準備
今回、私たちが乗車するのは、市役所前から発車し、谷山電停を折り返す往復コース。
事前に乗車する時間を伝え、電停で車両が到着するのを待ちます。
*****************************************
車両が到着したら、まず料金(往復:16,000円、片道:8,000円)を支払います。
少々高いかな…と思われるかもしれませんが、何人乗車しても料金は変わりません。
利用定員が24名ですから、人を集めれば、往復で利用しても一人当たり700円足らずで貸切にすることができます。
*****************************************
2 のんかた開始!
支払いを終えると、各自思い思いの席につき、のんかたスタート!
公共交通機関らしからぬ、ワイワイガヤガヤとした喧噪を引き連れて、電車は走ります。
外にも雰囲気は伝わるようで、電停やバスから覗き込む人や、手を振ってくれた人もいました。
ちょっとしたお祭り気分ですね。
走行の揺れは飲食の妨げになるほどではなく、乗り心地も快適です。
*****************************************
3 車内の様子
貸切電車内の作りは、ご覧のとおり。
今回はイベント専用の車両ですので、通常のものと比べ、座席やその配置が異なります。
左右にバーカウンターを広げたような作りです。
通路はさほど広くありませんが、頻繁に人が行き来するような使い方をしない限り、特に支障はなさそう。
ちなみに、飲み物や食事はもちろんですが、コップや箸なども持込み制なので注意が必要です。
車内に冷蔵庫などもありませんから、クーラーボックスなどを利用するとよいかもしれません。
*****************************************
4 電車は走る
行きは交通局前を経由して、折り返し地点の谷山へ向かいます。
谷山電停では15分ほど停車しますので、トイレやタバコはここで済ませてしまうのが吉。
帰りは中央駅前を経由するルート。
*****************************************
5 終点
終着は天文館。ここまで往復で約2時間の道のりでした。
ゴミは分別してまとめておけば、車掌さんが処分してくれます。
心置きなく2次会に臨めますね。ありがたや。
*****************************************
飲み会はまだまだ続きますが、今回のまちあるきはここまで。
貸切電車を使った感想は、「ちょっと気持ちいい」。
街中で(それも移動しながら)、人目を気にせず(丸見えではあるけれど)、堂々と酒が飲める。
こんな素晴らしいことはありません。
また、他にも様々な用途(結婚式や演劇にも!)に使えますので、イベントを企画する際、ちょっと趣向を凝らしたいときに利用してみては?
割と人目につくので、宣伝効果も見込めるかもしれません。
お申し込みやお問い合わせは、鹿児島市交通局まで。
いろは会のFacebookページはこちら