2013年12月15日日曜日

松元地域「かごしま再発見地域めぐり」ツアー

12月は,かごしま市民の広場に紹介されていた、「かごしま再発見地域めぐり(松元地域編)」に参加!
南国交通のガイドさんと市役所松元支所の職員さんのガイドで、丸一日のバスツアーに行ってきました。




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直木ファームボンド&茶畑















鹿児島市のお茶処といえば松元。
お茶を使ったお菓子で茶々まんじゅうなんか有名ですよね!
お茶は春先に積むのを一番茶と言い、秋冬は四番茶になるそうです。
見学した茶畑にはスプリンクラーがあり、これは新芽が凍霜害にあうのを防ぐため、気温1~2℃ぐらいで自動的に水が撒かれる仕組みになっているとか。すごい。



松元ダム















松元ダムは鹿児島市に2つあるダムの1つで、鹿児島県が所有するかんがい用水専用ダムです。
2002年に完成し、堤長144m、堤高38.5mで総貯水量は64万tあります。
ダムの水は畑作物やお茶のかんがい及び霜害防止による増産と降灰洗浄による品質向上によって農業経営の安定向上を図るために使われています。
ダム湖周辺は遊歩道が整備されており、自由に散策することができます。
当日はバスツアーで時間がありませんでしたが、次回はこの遊歩道をゆっくりと散策したいと思わせる自然豊かで静寂な場所でした。


お伊勢岡公園

















フェスタ松元















毎年開催される農業まつり「フェスタまつもと2013」に行ってきました。
会場は松元平野岡運動場といって、鹿児島市街地から車で30分ほどの場所です。高台にあるため当日は冷え込みましたが、会場には松元地域の特産品がずらりと並び、多くの家族連れでにぎわっていました。














 



特に「松元牛」の販売会には、1時間前から長蛇の列が出来ます。それもそのはず、自然豊かな松元地域で育てられた牛は、高級黒毛和牛として関西にも出荷されているそうです。市場価格よりもかなりお得に買えるそうなので、来年の12月の第3土曜日には、是非プライベートで来ようと思います。
他にも、とれたての食材を使った「ねぎ焼き」や「山菜おこわ」など、地元のお母さん達の懐かしい味が堪能できますよ。
お腹が一杯になったところで、鹿児島市民のソウルミュージックおはら節で「らくらく体操」を踊りました(写真)。みなさま、ご協力ありがとうございました!!


石谷の石坂





この坂道は「石谷の石坂」といわれ、1860年に石谷奉行となった有馬新七が青少年育成にあたり、不真面目な者には罰として遠くから石を運ばせ、当時、伊集院から鹿児島までの悪路(ぬかるみの多い坂道)であった道を石坂としたそうです。
中にはかなり大きな石もあり、本当に青少年が運ぶことが出来たのか不思議なくらいです。
当時は150m程の石坂だったそうで、現在ではその一部が保存されています。距離にして30~40mくらいです。

中村晋也美術館 






日本を代表する著名な彫刻家である中村晋也氏。生まれは三重県ですが、鹿児島大学で教職に就いたことをきっかけに、この地に活動の場を移しました。
80歳を超えた今も現役を貫き、美術館に隣接されたアトリエで製作を続けています。
心と身体、静と動。氏の作品には造形的な美しさだけではなく、人間の様々な本質や営みが刻まれているよう。この嬉々とした表情の幼子が見つめる先には何があるのでしょうか?
答えはあなたの目で確かめてみてください。

2013年11月16日土曜日

寺山めぐり&白銀坂下り編

11月は寺山公園遊歩道を楽しんでからの、吉野側から白銀坂を一気に下りました!

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鹿児島中央駅~寺山自然遊歩道
鹿児島中央駅から南国交通バスに乗り30分程、三州原学園前で下車。10分ほど歩くと寺山自然遊歩道の入り口があります。
遊歩道は意外と深い森の中を通ります。


 



















寺山炭窯跡
霧島錦江湾国立公園の一部をなす寺山自然遊歩道。標高の割に高低差が少なく、手軽に山中の散歩を楽しめますが、その入り口付近にある史跡「寺山炭窯跡」も注目してほしいところ。
ここでは島津斉彬によって展開された集成館事業(日本初の洋式産業群)のため、動力源である木炭を製造していました。
近代日本の飛躍的な発展の源流とも言える施設であり、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界文化遺産への推薦が決まっています。まだまだ知名度の低いところではありますが、今後客足が増えるのは必死。先取りして今のうちに訪れてみてはいかがでしょう。

















水道設備跡
南洲翁開墾地碑の程近く、水道設備と思わしき石造りの建物があります。
苔が蒸しに蒸して色鮮やかです。朝方の張り詰めた空気によく似合っておりました。寺山遊歩道は、歩道以外はおおむね草木に覆われており、清涼な空間を楽しめます。但し、滑りやすいので足元にはご注意を!歩きやすい靴で挑みましょう。
























南洲翁開墾地碑
西郷南洲翁開墾碑は、寺山自然遊歩道に沿ったところにあり、題字は元帥東郷平八郎の書です。明治6年西郷隆盛は征韓論に敗れて帰郷した時、彼を慕って帰ってきた青年等のために、明治7年6月視私学校を設立し、翌8年4月には寺山に吉野開墾社(私学校の分校)を設立しました。この開墾社では約50人を収容し、昼間は荒地を開き、夜間は学問に励んだそうです。
県庁から39ヘクタールの開墾地を得て、開墾が成功した暁には、次は出水の大野原を開墾する予定でしたが、4ヘクタールほど開墾したところで西南戦争が始まり、志半ばで終わってしまいました。
なお、そのそばには、寺山炭窯跡が1基現存していますが、当初は3基あったそうで、この開墾地碑が建設されたとき破壊されたといわれています。この炭窯跡は世界文化遺産として推薦される「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の産業遺産群のひとつとして位置づけられており、なぜ2基壊したのかわかっていません。(鹿児島市教育委員会発行の資料を参考)
























寺山自然遊歩道を抜けて車道をまた10数分歩くと、寺山公園に着きます。公園とはいいつつも展望所しかありません。近隣の寺山ふれあい公園とお間違えないように。でもこれが絶景!

寺山公園展望台
大変わかりやすいいい眺め。
正面には桜島が、眼下には水面が、背後には風力発電があり、写真をたくさん撮ってしまう。
駐車場もきちんとあり、遊歩道やデッキも整備されていて使いやすい。
今回は10時ころだったけど、早朝や夕方や夜など、時間帯を変えて訪れてみたら、また違う景色が楽しめそう。
















 寺山散策の後は、本日のメイン「白銀坂下り」です。寺山公園から白銀坂入り口はタクシーで10数分。ここはタクシーか自家用車が必須です・・・

白銀坂①
白銀坂は古くは鹿児島の主要街道であった「大口筋」の一部で、難所として有名だったそうです。
明治時代に国道10号線となる錦江湾沿いの道ができたこと、また鉄道が開通したことで利用されなくなりました。
現在残っているのは鹿児島市牟礼が丘~姶良市重富の約2.7kmです。勾配のある場所や曲がりくねった場所などもあり、いかにも山越えの坂道という雰囲気です。
今回は楽をして下りコース。途中JTの森や布引の滝に立ち寄りましたが、90分弱くらいは必要かもしれません。

















白銀坂②
白銀坂はそのほとんどの行程に石畳が敷かれていますが、これが膝に堪える・・・
人が歩くだけでも大変ですが、往時には荷を持った人々も行き来していたことを考えると、相当な難所だったことがうかがえます。
しかし、いたるところで山の草花の美しさが歩く人を励ましてくれます。
この日はツワブキの黄色い花が所々に咲いていました。















布引の滝
白銀坂の途中にある滝です。石畳の道から、木造の道に入り階段を登ると、目の前に立派な滝が見えてきます。滝つぼのすぐ近くまで行くことができ、ひんやりとした空間でした。歴史ある石畳を歩きながら、心地よい自然を満喫しつつ、日ごろの運動不足を反省した秋の一日となりました。






















重富駅
白銀坂を重富側へ下りきれば、そこから歩いてほんの10分弱でJR重富駅があります。
たくさん歩いたあとはJRに揺られて一息つきながら鹿児島市へ。 















朝8時に鹿児島中央駅を出発して、再び鹿児島駅に帰り着いたのは13時くらいでした。
バスを使ってJRも使って、そしてたくさん歩きました。(少しタクシーも・・・)
車で行って帰ってくるのではなく、たまにはこんな休日もいかがでしょうか。

2013年10月19日土曜日

霧島三ヶ所池めぐりツアー

10月のまち歩きは桜島の日本ジオパーク認定記念!
ということで、 ジオパークつながりの
霧島ジオパーク「三ヶ所池めぐりツアー」に参加しました。

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鹿児島市を出てバスで約90分、まずは霧島神宮で参拝。
参道の展望所にて。



















池めぐりツアーでは、霧島火山の歴史や火山帯の独特な植物分布などを
解説してもらいました。
同じ火山でも桜島との違いなどがわかると面白い!
あいにくの天気で遠景は白いモヤでしたが、2時間弱の軽い山歩きで
3つの火口湖をめぐり自然に触れることができました。





















 季節を間違えて咲いてしまったミヤマキリシマ。
5,6月の満開の時期は一面がピンクのじゅうたんのようになるそうです。

2013年9月16日月曜日

まる一日桜島体験①午前の桜島体験プログラム

9月のまち歩きはまる一日を通して桜島を体験しました。
午前の体験プログラムは、2プランに分かれて体験!
体験型プランはNPO法人桜島ミュージアムさんで紹介されているものを利用しました。

より大きな地図で 桜島午前 を表示

①天然温泉掘り体験
はじめにシャベルを用意していただき、桜島港から桜島を東回りに車で10数分、
有村海岸に案内されます。
そこからいきなり二手に分かれて温泉対決をすることに。

















シャベル片手に途方にくれるかと思いきや、とりあえず掘ってみれば温泉が出るのでびっくり。


















芸術点重視のグループに対し、

















適温を重視した実用派グループが勝利!

















自分たちで掘った温泉は格別でした。
そして、活きた火山の恵みを感じることができました。

②溶岩窯&ピザ作り体験
桜島赤水町の桜島溶岩加工センターで体験できます。 
加工センターの一角で窯作りからスタート。
 ごつごつしているけど可愛らしい窯ができました!

















ちょっと火力が足りなかったのかな?
でも一人2枚分、おいしいピザができました。














2種類の体験プランを終えた後、温泉掘り組は国民宿舎レインボー桜島で昼食。
すでにピザを食べた溶岩窯作り組は、なんとお昼時間の間に飛び入りで
 海釣り公園の釣りに挑戦!

午前中も存分に楽しんだ後は、午後のガイドツアーへ出かけました。

まる一日桜島体験②午後のガイドツアー

午後はNPO法人桜島ミュージアム、福島さんのガイドツアーを体験。


より大きな地図で 


 桜島ビジターセンター















まずはスタート地点桜島ビジターセンターの展示の開設を受けました。
実は朝の集合前にも一通り見ていましたが、解説を受けるとまた面白い。
外に出るとすぐ近くの溶岩なぎさ公園で、溶岩原を目の前に溶岩の流れ方の
解説。臨場感があります。

次は車へ乗り込み、ドライブツアーへ。桜島フェリーを降りた道路から北周りの西桜島
方面へ進みます。 

桜島海軍基地壕跡













  


桜島フェリーターミナルにほど近い場所にあります。
桜島には何度も足を運んでいますが、こんなにおもしろいものが近くにあったなんて。
太平洋戦争末期、日本海軍の地下壕方式の基地があり、アメリカ軍の本土上陸を
阻止するために編成された海軍特攻戦隊の一つ「第五特攻戦隊」の司令部だったそうです。
総延長はなんと約650メートル、手掘りによって作られたトンネルが網の目状に
張り巡らされています。
現在は木製の扉で封鎖されていますが、この貴重な歴史遺産、整備して中が見学できれば、
観光資源にもなるのではないでしょうか。


島津義弘蟄居跡





















西桜島方面は、桜島の北半分の海岸線をぐるっと回ることができる県道26号線が
延びています。
特に西桜島周辺は火山扇状地が広大に広がり、扇状地下端の県道26号線から山側に
無数に伸びる細い路地が各集落を構成しています。
桜島藤野町のとある路地を登っていけば、かの島津義弘が蟄居(謹慎)したという
藤崎家門が。
現在は門のみが昔の姿を残しますが、当時の桜島の名士宅を思い起こすには
十分な趣を感じます。
 
藤野あこう群























桜島の魅力的な自然は、その特徴である火山や溶岩、火山灰だけではない。
不思議なことに、何だって魅力的に見えてしまうのである。
島の北西部、藤野港近くにて。快晴の桜島をドライブすると、深い青の海と波のきらめきが
いつも傍らにある。
加えて、桜島は湾内の半島であるため、対岸の山々が距離に反比例する濃度の青緑色の
層を成し、過剰な表現で言えば幻想的である。
駄目押しには、道路を覆うアコウの天然トンネルである。
これには、ちょっと出来すぎな感さえある。
桜島は自然やそのスケールを感じ、それに対して感銘を受けやすい場所であると感じた。
それは、道路や住宅といった人工物の規模や「人工物らしさ」が抑えられており、自然と
人工物の絶妙なマッチングが形成されやすいような環境が整っているからだと考えられる。
だからこそ、一見どこにでもあるような自然でも、他の場所で見るより 一層魅力的に
映るのだろう。
港に程近い浜平バス停留所も、人工物が植物と高いレベルで融合した風合いとなっている。
これもできすぎであり、あざとい感じすらある。それでもやっぱり、いい感じである。 

塩屋ヶ元港 
















落ち着いた佇まいの小さな港。
陸に囲まれていて波はおとなしく、海面に緑が映える。
訪れたのは夕方前だったが、昼に行くともっと水がきれいに見えるそうだ。
なお、よく水面を見ると泡が吹き出している。
一見静かだが、大地の動きも感じることができるスポットだ。

瀬戸村造船所跡
















 

桜島外周の北周り、南周りのルートはこの付近で合流します。 
時間の都合で今回はここまで。

桜島と大隅半島のくっついている地域、さすが境目のわかりやすい地形ですね。
現在は左右の斜面のすそに道路が通っていますが、溶岩で接合する前は瀬戸海峡という
海峡があり、瀬戸村という集落があったそうです。
瀬戸村の造船所では、なんと江戸幕府に献上された西洋船「昇平丸」の建造がされたそう。
溶岩の下には、きっとそのときの名残が残っているのかもしれません。

今回のまち歩きは、ガイドツアーや体験型プログラムを朝から夕まで体験させていただき、
さながら旅行者気分で桜島を満喫することができました。
鹿児島市民にとって桜島は、存在自体があまりに身近で大きいだけに、島の中身については案外しらないものだと反省してしまいました。
まだまだやり残したことはあるので楽しみな桜島です!