2013年9月16日月曜日

まる一日桜島体験②午後のガイドツアー

午後はNPO法人桜島ミュージアム、福島さんのガイドツアーを体験。


より大きな地図で 


 桜島ビジターセンター















まずはスタート地点桜島ビジターセンターの展示の開設を受けました。
実は朝の集合前にも一通り見ていましたが、解説を受けるとまた面白い。
外に出るとすぐ近くの溶岩なぎさ公園で、溶岩原を目の前に溶岩の流れ方の
解説。臨場感があります。

次は車へ乗り込み、ドライブツアーへ。桜島フェリーを降りた道路から北周りの西桜島
方面へ進みます。 

桜島海軍基地壕跡













  


桜島フェリーターミナルにほど近い場所にあります。
桜島には何度も足を運んでいますが、こんなにおもしろいものが近くにあったなんて。
太平洋戦争末期、日本海軍の地下壕方式の基地があり、アメリカ軍の本土上陸を
阻止するために編成された海軍特攻戦隊の一つ「第五特攻戦隊」の司令部だったそうです。
総延長はなんと約650メートル、手掘りによって作られたトンネルが網の目状に
張り巡らされています。
現在は木製の扉で封鎖されていますが、この貴重な歴史遺産、整備して中が見学できれば、
観光資源にもなるのではないでしょうか。


島津義弘蟄居跡





















西桜島方面は、桜島の北半分の海岸線をぐるっと回ることができる県道26号線が
延びています。
特に西桜島周辺は火山扇状地が広大に広がり、扇状地下端の県道26号線から山側に
無数に伸びる細い路地が各集落を構成しています。
桜島藤野町のとある路地を登っていけば、かの島津義弘が蟄居(謹慎)したという
藤崎家門が。
現在は門のみが昔の姿を残しますが、当時の桜島の名士宅を思い起こすには
十分な趣を感じます。
 
藤野あこう群























桜島の魅力的な自然は、その特徴である火山や溶岩、火山灰だけではない。
不思議なことに、何だって魅力的に見えてしまうのである。
島の北西部、藤野港近くにて。快晴の桜島をドライブすると、深い青の海と波のきらめきが
いつも傍らにある。
加えて、桜島は湾内の半島であるため、対岸の山々が距離に反比例する濃度の青緑色の
層を成し、過剰な表現で言えば幻想的である。
駄目押しには、道路を覆うアコウの天然トンネルである。
これには、ちょっと出来すぎな感さえある。
桜島は自然やそのスケールを感じ、それに対して感銘を受けやすい場所であると感じた。
それは、道路や住宅といった人工物の規模や「人工物らしさ」が抑えられており、自然と
人工物の絶妙なマッチングが形成されやすいような環境が整っているからだと考えられる。
だからこそ、一見どこにでもあるような自然でも、他の場所で見るより 一層魅力的に
映るのだろう。
港に程近い浜平バス停留所も、人工物が植物と高いレベルで融合した風合いとなっている。
これもできすぎであり、あざとい感じすらある。それでもやっぱり、いい感じである。 

塩屋ヶ元港 
















落ち着いた佇まいの小さな港。
陸に囲まれていて波はおとなしく、海面に緑が映える。
訪れたのは夕方前だったが、昼に行くともっと水がきれいに見えるそうだ。
なお、よく水面を見ると泡が吹き出している。
一見静かだが、大地の動きも感じることができるスポットだ。

瀬戸村造船所跡
















 

桜島外周の北周り、南周りのルートはこの付近で合流します。 
時間の都合で今回はここまで。

桜島と大隅半島のくっついている地域、さすが境目のわかりやすい地形ですね。
現在は左右の斜面のすそに道路が通っていますが、溶岩で接合する前は瀬戸海峡という
海峡があり、瀬戸村という集落があったそうです。
瀬戸村の造船所では、なんと江戸幕府に献上された西洋船「昇平丸」の建造がされたそう。
溶岩の下には、きっとそのときの名残が残っているのかもしれません。

今回のまち歩きは、ガイドツアーや体験型プログラムを朝から夕まで体験させていただき、
さながら旅行者気分で桜島を満喫することができました。
鹿児島市民にとって桜島は、存在自体があまりに身近で大きいだけに、島の中身については案外しらないものだと反省してしまいました。
まだまだやり残したことはあるので楽しみな桜島です!




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